法的に有効と認められている方式に従った遺言を残したとしても、生存中は何の効力も発生しません。遺言が効力を生じるのは遺言者が死亡した時からです。

遺言の効力が発生した後は、遺言書の保管者が相続の開始を知った後に遅滞なく家庭裁判所に遺言書を提出して検認の請求をしなければなりません。但し、検認の請求を必要としない公正証書遺言は除きます。

効力発生から執行までの流れ
遺言者の死亡→遺言の効力発生→遺言書の検認→遺言の執行

条件付きの遺言の効力発生時期

遺言書の中で、指定された者(受遺者)が一定の年齢に達した時に不動産の贈与を行うといった内容が記されている場合で、受遺者が一定の年齢に達する前に遺言者が亡くなった時には、受遺者が一定の年齢に達した時に遺言の効力が発生し、不動産の所有権が移転します。

つまりこのような場合には、遺言の成立条件が成就するまで遺言の効力が留保される事になります。

遺言書の検認

検認とは検認時における遺言書の用紙の種類、使用された筆記具の種類、署名や日付等を明確にした上で記録する手続きの事で、遺言書の偽造や変造の防止、相続の紛争の防止をする為に役立ちます。

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遺言の保管者は遺言者が亡くなった時には、家庭裁判所に遺言書を提出して検認の請求をしなければなりません。遺言の保管者がいない場合には、遺言書を発見した相続人などが遺言書を家庭裁判所に提出しなければなりません。

もし検認を受けなかった場合でも遺言の効力自体に影響することはありませんが、相続の争いごとを避ける為にも検認の請求はしておく必要があります。尚、公正証書遺言は原本が公証役場にあるので検認する必要はありません。

遺言の執行者

遺言書の内容を具体的に実現するためには遺言の執行者が必要となります。遺言執行者は遺言書の中で指定する事が出来ますが、指定した遺言執行者がなくなった時やいない時には、利害関係人からの請求によって家庭裁判所が選任する事も出来ます。

指定された遺言執行者は相続人の代理人とみなされますので、相続財産の管理やその他の遺言の執行に必要な全ての行為を行う事が出来る権利と義務が与えられます。

遺言執行者がいる場合には、相続人は相続財産の処分やその他の遺言の執行を妨げる行為をする事は出来ません。場合によっては遺言執行者が相続に関わる訴えを提起したり、訴えの相手方になる事もあります。尚、未成年者と破産者は遺言執行者になる事が出来ません。

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