税金には大きく分けて、公共サービスの資金源、格差社会の是正、景気の調整、政策の手段としての4つの利用目的があります。税金を有効的に利用する事で、国民の誰もが安心して生活できるような仕組みが作られています。

税金の主な利用目的
  1. 公共サービスを提供する為の資金源
  2. 格差社会を是正するための資金源
  3. 景気の調整
  4. 政策の手段

格差社会を是正する資金源としての税金の働き

税金は主に公共サービスの資金源として集められているもので、国民の生活を補助する為に必要な警察や消防などは税金のおかげで誰でも無料で利用する事が出来ます。

また、一部の人間に富が集中するのを防ぐ為にも税金は役に立っており、大きなお金に対しては大きな税金を納めさせるような工夫が施されています。

そうやって集めた税金は社会保障制度などを通じて所得や財産の少ない人に再分配され、格差がつかないように調整が行われています。

景気の調整や政策の手段としての税金の働き

使えるお金が多いと消費活動が活性化して景気が良くなっていきますが、景気が良すぎるとお金が出回り過ぎるのでモノの価値が上がってお金の価値が下がり続けるインフレーションが起こりやすくなります。

反対に使えるお金が少ないと消費活動が鈍化して景気が悪くなり、お金が回らないのでモノの価値が下がってお金の価値が上がるデフレーションが起こりやすくなります。この様な不安定な経済状態になると、国民の安定した生活を確保する事が難しくなります。

国民の安定した生活を確保する為には不安定な経済状況を防止する必要がありますが、有効な防止策として特に所得税と言う税金が役に立っています。

所得税は所得の高い人ほど負担が重くなる累進課税になっているので、景気が良くなって所得が増えた場合にはその分納税額も増えるので、使えるお金が段々少なくなり次第に消費が抑制されます。

不景気の時には所得が少なくなるのでその分納める所得税額も少なくなり、段々使えるお金が増えていくので消費活動を刺激するように働きます。

これはつまり、税金には景気を自動的に調整するような役割を持っていると言う事が言えます。また、不景気の時には政府の政策手段として公共事業に使う資金量を増やしたり、注力したい業界には税金の軽減措置を設けたりする事もあります。