国の財政は全てを税金で賄うのが正しいあり方ですが、現状は約半分が税金、もう半分は公債金と言う借金によって賄われています。
平成26年度の一般会計予算を引き合いに出すと、国の収入の総額は95兆8823億円で、その内の税金による収入は50兆10億円で、総収入の52.1%にあたります。借金による収入は41兆2500億円で、総収入の43.1%にあたります。
国の収入総額 | 95兆8823億円 |
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収入総額の内税収額 | 50兆10億円(52.1%) |
収入総額の内借入額 | 41兆2500億円(43.1%) |
収入総額の内その他収入額 | 4兆6313億円(4.8%) |
平成26年度の公債金残高(借金残高)は約780兆円の見込みとなっており、今の日本の財政状況は大借金経営であると言う事が言えます。
収入源 | 歳入額 | 総歳入額に占める割合 |
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所得税 | 14兆7900億円 | 15.4% |
法人税 | 10兆180億円 | 10.4% |
消費税 | 15兆3390億円 | 16.0% |
その他税 | 9兆8540億円 | 10.3% |
その他収入 | 4兆6313億円 | 4.8% |
建設公債 | 6兆20億円 | 6.3% |
特例公債 | 35兆2480億円 | 36.8% |
平成26年度一般会計歳入総額 | 95兆8823億円 | 100.0% |
出典:平成26年度一般会計予算(平成26年3月20日成立)の概要
何に対して支出が行われているのか?
平成26年度の一般会計予算による税収は約50兆円ありますが、それだけの税収でも賄いきれないほど国の支出は膨らんでいます。一体何に対してお金がかかっているのでしょうか?
平成26年度の一般会計予算の歳出(支出)を見てみると、社会保障に対しての支出額が最も多くなっている事が分かります。これは、医療・福祉・介護などの社会保障の主な対象者である高齢者が増えている事が最大の原因です。
2060年には総人口の約40%が65歳以上になると考えられていますので、今後も支出に対して社会保障が占める割合は増えて行くことが予想されます。
支出先 | 歳入額 | 総歳入額に占める割合 |
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社会保障 | 30兆5175億円 | 31.8% |
地方交付税交付金等 | 16兆1424億円 | 16.8% |
公共事業 | 5兆9685億円 | 6.2% |
文教及び科学振興 | 5兆4421億円 | 5.7% |
防衛 | 4兆8848億円 | 5.1% |
その他 | 9兆6568億円 | 10.1% |
債務償還費 | 13兆1383億円 | 13.7% |
利払費等 | 10兆1319億円 | 10.6% |
平成26年度一般会計歳出総額 | 95兆8823億円 | 100.0% |
支出の対象となっている債務償還費や利払費等は、要するに借金の返済にあてられる費用の事で、両方合わせて約23兆円が借金の返済にあてられています。
しかし、現状は返す額よりも借りる額の方が多い赤字財政なので、このままの状態が続けばいつか借金を返せなくなる時がやってきます。そうならない為にも早急に財政の健全化を行い、公債金の残高を減少させて行く必要があります。