個人住民税は所得税と同じように、収入から所得控除などを差し引いた課税対象所得額が税額計算のベースとなりますが、所得税計算の時に差し引く所得控除額と比べると、住民税計算の時に差し引く所得控除額が低くなるケースがあります。

個人住民税を正しく計算する為にも、住民税計算で差し引ける所得控除額の算出方法や控除額を確認しておきましょう。

所得控除の種類と住民税と所得税での控除額の比較
所得控除の種類 住民税の控除額 所得税の控除額
医療費控除 控除額(最高200万円)=
1年間に支払った合計医療費-保険などの補てん金額-(総所得金額等×5%または10万円のいずれか低い額)
雑損控除 控除額=
(損失金額-保険などの補てん金額)-(総所得金額等×10%または災害関連支出の金額-5万円のいずれか多い額)
社会保険料控除 控除額=
支払った社会保険料全額
生命保険料控除 7万円(限度額) 12万円(限度額)
地震保険料控除 2万5000円(限度額) 5万円(限度額)
寄付金控除 住民税への適用はない代わりに寄付金税額控除の対象となります。 控除額=
特定寄付金の額-2000円または総所得金額等×40%-2000円のいずれか少ない額
小規模企業共済等掛金控除 控除額=
支払った社会保険料全額
基礎控除 33万円 38万円
配偶者控除 一般33万円
70歳以上38万円
一般38万円
70歳以上48万円
配偶者特別控除 33万円(最高) 38万円(最高)
扶養控除 一般33万円
特定扶養45万円
老人扶養38万円
同居老親等45万円
一般38万円
特定扶養63万円
老人扶養48万円
同居老親等58万円
障害者控除 普通障害者26万円
特別障害者30万円
同居特別障害者53万円
普通障害者27万円
特別障害者40万円
同居特別障害者75万円
寡婦控除/寡夫控除 一般寡婦/寡夫26万円
特別寡婦30万円
一般寡婦/寡夫27万円
特別寡婦35万円
勤労学生控除 26万円 27万円

住民税の生命保険料控除

生命保険料控除は、平成23年12月31日までに契約したもの(旧契約)と平成24年1月1日以降に契約したもの(新契約)とでは、控除額の計算方法が異なります。

旧契約では控除額が高く設定されていますが、利用できる保険料は生命保険料と個人年金保険料の2種類しかありません。

新契約では控除額が低く設定されていますが、利用できる保険料は生命保険料と個人年金保険料の他に介護医療保険料が加わり、合計3種類の保険料でそれぞれ生命保険料控除が利用できます。

生命保険料控除の上限額は1つの保険料につき旧契約が3万5000円、新契約が2万8000円となっていますが、生命保険料控除の最大控除額は全部合わせて7万円となっています。

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旧契約の生命保険料控除額
支払った保険料 住民税計算から差し引ける控除額
1万5000円以下 保険料全額
1万5000円超4万円以下 保険料÷2+7500円
4万円超7万円以下 保険料÷4+1万7500円
7万円超 3万5000円(上限)
新契約の生命保険料控除額
支払った保険料 住民税計算から差し引ける控除額
1万2000円以下 保険料全額
1万2000円超3万2000円以下 保険料÷2+6000円
3万2000円超5万6000円以下 保険料÷4+1万4000円
5万6000円超 2万8000円(上限)

住民税の地震保険料控除

地震保険料控除は、平成18年12月31日までに契約した保険契約期間が10年以上で満期返戻金があるもの(旧長期損害保険契約)と平成19年1月1日以降に契約したもの(地震保険契約)とでは、控除額の計算方法が異なります。

両方の保険契約を締結している場合は、両方の控除額の合計が地震保険料控除額となります。

但し、両方の控除額を合わせても上限額は2万5000円となっています。

支払った保険料が地震保険契約等の場合
支払った保険料 住民税計算から差し引ける控除額
5万円以下 保険料÷2
5万円超 2万5000円(上限)
支払った保険料が旧長期損害保険契約等の場合
支払った保険料 住民税計算から差し引ける控除額
5000円以下 保険料全額
5000円超1万5000円以下 保険料÷2+2500円
1万5000円超 1万円(上限)

住民税の寄付金税額控除

一定の寄付を行った時に、所得税の場合は寄付金を所得控除として利用できますが、住民税の場合は寄付金を所得控除として利用する事ができません。

しかし、住民税の場合は所得控除よりも節税効果が高い税額控除として適用が行われる事になっており、住民税額から寄付金控除額を直接差し引く事が出来ます。

寄付金税額控除の計算方法
寄付金税額控除額=
(寄付金額-2000円)×(100%-所得税率)

住民税の配偶者特別控除

生計を一にする配偶者の前年の合計所得金額が38万円以下(給与所得だけの場合は、収入金額が103万円以下)の場合は配偶者控除を利用する事が出来ますが、配偶者の所得が38万円以上ある場合は配偶者特別控除が適用される事があります。

配偶者の合計所得額 控除額
38万円超45万円未満 33万円
45万円超50万円未満 31万円
50万円超55万円未満 26万円
55万円超60万円未満 21万円
60万円超65万円未満 16万円
65万円超70万円未満 11万円
70万円超75万円未満 6万円
75万円超76万円未満 3万円
76万円以上 なし
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