親からの贈与に対して利用が可能な相続時精算課税制度は節税にはならないという話を良く聞きますが、本当に節税にはならないのでしょうか?

この疑問を解消する為に、一定の簡単な条件のもとでそれぞれの合計税額を計算して比較してみたいと思います。

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シミュレーション条件
  • 家族構成は、父、母、長男の3人家族。
  • 父が長男に5000万円の贈与を行った。
  • 相続時の遺産総額は1億6000万円。
  • 相続財産の取り分は法定相続分。
  • 納税額は平成27年度の税制で計算。

贈与を相続時精算課税制度によって受けた場合の長男の納税額

贈与時
5000万円(贈与額)-2500万円(非課税枠)=2500万円
2500万円×20%=500万円(贈与時の納税額)
相続時
1億6000万円+5000万円(贈与額)-4200万円(基礎控除)=1億6800万円
1億6800万円×50%(法定相続割合)=8400万円
8400万円×30%(相続税率)-700万円(相続税の控除)=1820万円
1820万円-500万円(贈与時の納税額)=1320万円(相続時の納税額)
累計納税額
1320万円(相続時の納税額)+500万円(贈与時の納税額)=1820万円(累計納税額)

贈与は受けずに相続財産として相続した場合の長男の納税額

相続時
1億6000万円-4200万円(基礎控除)=1億1800万円
1億1800万円×50%(法定相続割合)=5900万円
5900万円×30%(相続税率)-700万円(相続税の控除)=1070万円(納税額)

シミュレーションによる合計納税額の比較

相続時精算課税制度を利用した場合の合計納税額は1820万円で、贈与を受けずに財産を相続した場合の合計納税額は1070万円となりましたので、相続時精算課税制度を利用すると節税にならないどころか750万円も多く税金を支払う事になるという事がわかりました。

実際には資産価値の変動などによって税額が大きく異なる場合もありますが、基本的には相続時精算課税制度を利用しても節税効果は期待できないと思った方がいいでしょう。

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